目次 / はじめに

はじめに(セットアップ)

起動までの流れと、Ollama / ComfyUI の接続、モデルの準備。プロンプト作りだけなら Ollama だけで動きます。

あなたの PC(ローカル) Pixubus(ブラウザ + サーバー) ブラウザ / UI React + Vite サーバー Express · 履歴(SQLite) プロキシ / API Ollama(LLM) 抽出 / プロンプト生成 ComfyUI(任意) 画像生成
すべて手元の PC で動作。Ollama / ComfyUI は別 PC(GPU マシン)に置いて接続先を変えることもできます。

必要なもの

起動

配布物(zip)を展開したフォルダで、以下を順に実行します。

npm ci      # 依存をインストール(初回 / 更新後)
npm start   # 起動

起動後、ブラウザで http://localhost:5183 を開きます。

同じネットワークのスマホや別端末から触りたい場合は http://<PC の IP>:5183 で開けます。認証は無いため、信頼できるネットワーク下でのみ利用してください(Tailscale 等を推奨)。

起動方法は 2 つ(開く URL は同じ)

ふだんは npm start だけ覚えておけば大丈夫です。もう一方はソースを書き換えて試す人向けで、開く URL は同じ http://localhost:5183 です。

npm startnpm run dev
ポート1 つ(5183)2 つ(5183 = 画面 / 3011 = サーバー)
メモリ約 140MB約 700MB
中身ビルド済みの画面をサーバーが配信開発サーバー + ファイル監視つきサーバー
向きふつうに使うソースを書き換えて試す(保存するとサーバーが再起動するので、生成中は注意)

2 つを同時に起動しないでください。 どちらも 5183 を使うため、開くたびに違う画面が出るなど分かりにくい状態になります。切り替えるときは、先に動いているほうを Ctrl+C で止めてください。

メモリの数値は Windows 11 / Node v24.19.0 で、全画面を一度ずつ開いたあとに測ったものです。環境によって変わります。npm run dev が重いのは、開発サーバーがファイルの監視と画面の組み立てをずっと抱えているためです。

※ npm run dev では起動直後、サーバーが立ち上がるまでの数秒だけターミナルに赤いエラー(ECONNREFUSED)が出ることがありますが、正常です(両方が揃えば消えます)。

※ npm start は v3.0 以降で使えます。それより前のバージョンでは npm run dev で起動してください(開く URL は同じです)。

Ollama の接続

モデルの準備と選び方

Ollama のモデルには 2 つの役があります。どちらも ollama pull <モデル名> で入れて、アプリの画面から別々に選べます。

役使うところおすすめ
① 画像を読む
(vision 対応が必要)
キャラクター抽出 qwen3.8:27b / R18 を含む絵は gemma4:31b-it-qat
② 日本語で考える
(vision は不要)
プロンプト生成・シチュエーションの提案・キャラクター生成・パーティ作成・イベント CG Gemma 4 の qat シリーズから、PC に合うものを 1 つ

①(抽出)だけが特別で、そこは画像を大きいまま読める Qwen3.8 が有利です。②(生成・提案)はこれまでどおり Gemma 4 系が既定で、日本語の指示を素直に受けます。

迷ったら、この 2 つ

ollama pull qwen3.8:27b        # ① 画像を読む
ollama pull gemma4:31b-it-qat  # ② 日本語で考える(+ R18 の絵の抽出)

どちらを選ぶかと、画像の大きさの目安は 抽出モデルの選び方 に詳しく書いています。

② 用の Gemma 4(qat シリーズ)

qat は「軽くしても品質が落ちにくい」版です。上ほど結果がよく、下ほど軽くなります。1 つ選べば足ります。

モデルダウンロード容量目安
gemma4:31b-it-qat約 19 GBいちばん結果がよい。VRAM 24GB 以上が快適
gemma4:26b-a4b-it-qat約 16 GBふだん使いはこれ。31b より速く、出来はそう変わらない。VRAM 16GB のカードでは画像生成モデルと同時に載らないので、設定 → ComfyUI →「VRAM の譲り合い」を ON にして使う
gemma4:12b-it-qat約 7 GB軽い。VRAM 16GB でも譲り合いなしで余裕がある
gemma4:e4b-it-qat約 6 GBいちばん軽い。GPU が小さい PC やノート向け

Mac(Apple シリコン)の場合

Mac では Gemma 4 の mlx 版(Apple シリコン向けにビルドされたもの)が動きます。MacBook Air(M1・メモリ 16GB)で gemma4:e4b-mlx を使い、プロンプト生成まで通ることを確認しています。

ollama pull gemma4:e4b-mlx

小さいモデルなので、大きいモデルほどの出来にはなりません。画像生成まで行うなら、ComfyUI は別途 GPU のある PC で動かして、接続先をそちらに向けるのが現実的です。

(任意)ComfyUI の接続 — 画像生成まで

プロンプト作りだけなら Ollama だけで動きます。画像生成まで使うときに、ComfyUI と画像生成モデル(既定は Anima)を用意します。Pixubus が担うのは「作ったプロンプトを ComfyUI に投げて画像を受け取る」部分だけで、モデル本体は ComfyUI 側に入れます。

1. ComfyUI を起動する

ComfyUI を起動します(Pixubus 既定の接続先 http://127.0.0.1:8000)。Pixubus の右上「設定 → ComfyUI」で接続先 URL の変更と接続テストができます。

ポートは ComfyUI の配布形態で違います(ネット上でも情報が錯綜しやすいところです)。Pixubus の既定は Desktop 版に合わせた 8000 なので、標準版をお使いの場合は「設定 → ComfyUI」の「かんたん切替」ボタンで 8188 に切り替えてください。

ComfyUI の配布形態既定ポート
ComfyUI Desktop(インストーラ版)8000(= Pixubus の既定)
標準版(portable zip / python main.py 手動起動 / RunPod 等)8188

2. Anima Base v1.0 を入れる(既定ワークフローを使う場合)

Pixubus の既定ワークフローは Anima(CircleStone Labs と Comfy Org による、アニメ・イラストに特化したモデル。Qwen-Image 系)を使います。配布元の Hugging Face「circlestone-labs/Anima」 の split_files/ 以下から、次の 3 ファイルを取得し、ComfyUI の所定フォルダに置いてください。

ファイル置き場所(ComfyUI の中)
anima-base-v1.0.safetensorsmodels/diffusion_models/
qwen_3_06b_base.safetensorsmodels/text_encoders/
qwen_image_vae.safetensorsmodels/vae/(既にあれば流用可)

導入手順は ComfyUI 公式チュートリアル(Anima) にも詳しくあります。入れ終えると、Pixubus の生成画面のモデル選択で Anima base を選べるようになります。

ターミナルが使える環境(クラウド GPU・Linux・WSL・Mac 等)なら、次を コピペすれば一括でダウンロードできます(Windows ローカルに入れる場合は各リンクの「Download」ボタンでも OK)。

cd ComfyUI/models    # 例: クラウドは /workspace/ComfyUI/models 等、環境に合わせる

wget -c -O diffusion_models/anima-base-v1.0.safetensors \
  "https://huggingface.co/circlestone-labs/Anima/resolve/main/split_files/diffusion_models/anima-base-v1.0.safetensors"
wget -c -O text_encoders/qwen_3_06b_base.safetensors \
  "https://huggingface.co/circlestone-labs/Anima/resolve/main/split_files/text_encoders/qwen_3_06b_base.safetensors"
wget -c -O vae/qwen_image_vae.safetensors \
  "https://huggingface.co/circlestone-labs/Anima/resolve/main/split_files/vae/qwen_image_vae.safetensors"

💡 回線が細い・クラウド(RunPod 等)では aria2c(並列ダウンロード)がおすすめです。テンプレに無ければ sudo apt-get install -y aria2(RunPod は root なので sudo は不要)。上の wget -c -O <フォルダ>/<名前> を、URL はそのままで次のように置き換えるだけです。

# aria2c 版(-x16 -s16 = 16分割で並列DL / -c = レジューム / -d = 保存先 / -o = ファイル名)
aria2c -c -x16 -s16 -k1M -d diffusion_models -o anima-base-v1.0.safetensors \
  "https://huggingface.co/circlestone-labs/Anima/resolve/main/split_files/diffusion_models/anima-base-v1.0.safetensors"
aria2c -c -x16 -s16 -k1M -d text_encoders -o qwen_3_06b_base.safetensors \
  "https://huggingface.co/circlestone-labs/Anima/resolve/main/split_files/text_encoders/qwen_3_06b_base.safetensors"
aria2c -c -x16 -s16 -k1M -d vae -o qwen_image_vae.safetensors \
  "https://huggingface.co/circlestone-labs/Anima/resolve/main/split_files/vae/qwen_image_vae.safetensors"

3. Anima Turbo LoRA を入れる(任意・高速化)

高速生成の「Turbo」ワークフロー(約 3〜4 倍速)を使うときだけ必要です。Hugging Face「circlestone-labs/Anima-Official-LoRAs」 から anima-turbo-lora-v0.2.safetensors を取得し、ComfyUI の models/loras/ に置きます。未導入のまま Turbo を選ぶと生成に失敗します。

# Turbo LoRA(base とは別リポ → models/loras/ へ)
wget -c -O ComfyUI/models/loras/anima-turbo-lora-v0.2.safetensors \
  "https://huggingface.co/circlestone-labs/Anima-Official-LoRAs/resolve/main/anima-turbo-lora-v0.2.safetensors"

💡 これも aria2c なら速いです:aria2c -c -x16 -s16 -k1M -d ComfyUI/models/loras -o anima-turbo-lora-v0.2.safetensors "…上と同じ URL…"

4. モデル・LoRA はどこから入手して、どこに置く?(早見)

モデルや LoRA は Hugging Face や Civitai などで配布されています。ダウンロードしたファイルは、種類ごとに ComfyUI の models/ 内の決まったフォルダへ置きます。置いたら ComfyUI 画面で R キー(更新)を押すと、Pixubus の選択肢にも反映されます。

種類置き場所(ComfyUI/models/ 内)
モデル本体(単体)diffusion_models/(または unet/)
テキストエンコーダtext_encoders/(または clip/)
VAEvae/
LoRAloras/
全部入りチェックポイントcheckpoints/

ファイル名は、生成画面のモデル選択やワークフローが参照している名前と一致している必要があります(違う名前で入れたら、画面で選び直すか、ワークフロー側の指定を合わせます)。

5. 別の PC・クラウド GPU(RunPod 等)で動かす

ComfyUI は手元の PC でなく、同じ LAN の別 PC や クラウド GPU サービス(RunPod 等)で動かすこともできます。手順はシンプルです。

  1. モデル・LoRA はその ComfyUI を動かすマシン側の models/… に置きます(クラウドなら、ブラウザのターミナルから wget や aria2c(並列DLで速い)で直接ダウンロードすると速いです)。
  2. Pixubus の 「設定 → ComfyUI」の接続先 URL を、その ComfyUI のアドレスに変えます。設定画面の 「リモート(RunPod 等)で使うときの URL 例」に、貼り付けるだけの URL 形式(コピー可)を載せています。

クラウドでは、モデルを置く永続ストレージ(RunPod なら Network Volume など)を用意しておくと、インスタンスを停止・作り直してもモデルを置き直さずに済みます。

画像生成に使うモデル・LoRA・ワークフローは Pixubus には同梱されません。各提供元のライセンスに従って各自で用意してください。Pixubus は ComfyUI に生成を依頼する窓口です。

Pixubus はすべてのモデル・ワークフローに対応します(既定で Anima 用 WF を同梱)。自分のワークフローは ComfyUI で「Save (API Format)」して comfyui/api/ に置くと一覧に出ます(独自 WF は未検証=β)。詳しくは 基本の使い方 の ComfyUI の項目へ。

(任意)参照を読む画像生成モデル — リファレンス生成・立ち絵差分・自然文スタイル用

リファレンス生成・立ち絵差分(表情差分 / 衣装変更)・自然文スタイルの 3 つは、上の Anima とは別の、画像と英語の文章を読める画像生成モデルで描きます。ほかの画面はこのモデルが無くても動くので、この 3 つを使いたいときだけ入れてください。

同梱のワークフローは、動作を確認した Qwen-Image 2.1 用です。ここではその入れ方を書きます。

1. ComfyUI を新しくする

Qwen-Image 2.1 を動かすノードは、新しい ComfyUI にしか入っていません。先に ComfyUI を最新版に上げておきます。

2. テンプレートを開く

ComfyUI の左のサイドバーから「テンプレート」を開き、検索欄に「Qwen Image 2.1」と入れます。出てくる 3 つのうち、真ん中の「Qwen Image 2.1:画像編集」を開きます。

ComfyUI のテンプレート画面。検索欄に Qwen Image 2.1 と入れると、Remove Background、Qwen Image 2.1:画像編集、Qwen Image 2.1:テキストから画像へ の 3 件が出ている。
テンプレートを「Qwen Image 2.1」で検索したところ。使うのは真ん中の「画像編集」です(クリックで拡大)。

3. モデルを 3 ファイル入れる

テンプレートの左に「Note: Model links」というメモが付いていて、ダウンロード先と置き場所が書いてあります。配布元は Hugging Face「Comfy-Org/Qwen-Image-2.1」 です。

テンプレートに付いているメモ。Model Links にダウンロード先、Model Storage Location に ComfyUI/models の diffusion_models、text_encoders、vae の各フォルダに置くファイル名が図で書いてある。
テンプレートに付いているメモ。リンクと置き場所が全部書いてあります。

メモには通常版と軽い版(int8)の両方が載っています。同梱のワークフローが読むのは軽い版の次の 3 ファイルです。ファイル名が違うと、Pixubus から生成できません。

ファイル置き場所(ComfyUI/models/ 内)大きさ
qwen_image_2.1_int8_convrot.safetensorsdiffusion_models/約 7.3GB
qwen3vl_8b_int8_convrot.safetensorstext_encoders/約 9.4GB
qwen_image_2.1_vae_bf16.safetensorsvae/約 0.7GB

置いたら ComfyUI の画面で R キーを押して読み込み直します。

ここで一度、ComfyUI だけで動くか確かめておくと安心です。テンプレートは開いた直後に赤い枠が 2 つ付いてエラーが出ますが、見本の画像が入っていないだけで、壊れてはいません。赤枠の「画像を読み込む」に人物の画像と服の画像を 1 枚ずつ入れて「実行する」を押し、1 枚出てくれば ComfyUI 側の準備はできています。

4. Pixubus から使う

ワークフローは zip に同梱しています(comfyui/api/ の qwen_image_21_ で始まる 2 本)。モデルが入っていれば、次の場所でそのまま選べます。

Qwen-Image 2.1 は非商用の研究ライセンス(Qwen RESEARCH LICENSE)で公開されているモデルです。生成した画像の扱いを含め、条件は提供元の記載をご確認ください。モデル本体は Pixubus に同梱していません。

Ollama と ComfyUI を同じ PC で動かしている場合、このモデルはそれなりに大きいので、グラフィックボードのメモリに入り切らないことがあります。「設定 → ComfyUI」の「VRAM の譲り合い」を入れておくと、生成の前に Ollama 側のモデルをいったん降ろします。

続いて 基本の使い方 へ。